おはようございます。自民党県議団の鬼木誠でございます。
通告に従い、会派を代表しての質問に入ります前に、一言、さきのミャンマー、そして中国四川省において相次いで発生し、甚大な被害をもたらした自然大災害に対し、心からお見舞いの意を表し、復旧の一日も早からんことを祈念申し上げる次第であります。
本県においても三年前の三月、あの福岡県西方沖地震に見舞われ、自然の脅威をひしひしと感じさせられました。もちろん、県民だれひとりとしてあの恐ろしさと安全、安心な都市づくりの大切さを忘れた人はいないでしょうが、今、二つの身近な国での自然大災害に際し、県民挙げて改めてこの思いを深くしていることと思います。現代では、忘れたころではなく、天災は忘れぬうちにやってくることを自覚しながら、この代表質問に入ります。
それでは、まず最初に、さきのいわゆる道路特定財源問題からお聞きします。この問題につきましては、麻生知事は全国知事会長として地方六団体をリードし、参議院が一刻も早くその意思を示すべきこと、また暫定税率を維持すべきことを強く求めてこられました。その真摯な取り組みを高く評価するとともに、御尽力に対して敬意を表する次第です。
こうした中、一連の今回の問題で野党がとった無責任な態度は、その責任を深く問われ、改めて厳しく批判されるべきものだと思っています。
そこでまず、今回の野党、特に民主党中央の態度、つまりは国民生活と地方財政に不安をもたらし、その余勢を駆って国政を解散に追い込もうとした、いわゆる政局至上主義とでも言うべき対応について、麻生知事は、全国地方六団体の代表としてどのような認識、評価をされているのか、改めてお尋ねします。
いずれにせよ、四月一日から一カ月間という短期間に、揮発油税や軽油引取税、自動車取得税の税率が上下し、国民、県民はもとより石油業界、自動車販売業界等にも大変な混乱、迷惑を及ぼす結果になってしまいました。特に原油価格が高騰する中、県民の消費行動や競争の激しい石油販売業界にはかり知れない影響があったのではないかと心配されるところです。
そこで、四月以降今日までの間、税率の変動によって県民生活や関係業界にどのような影響が生じているのか、大きな混乱はなかったのか、また県として流通面や課税事務の面でどのような対策を講じてこられたのか、御説明願います。
次に、本県財政への影響についてお尋ねします。軽油引取税や自動車取得税の暫定税率が年度当初から一カ月間失効したことにより、単純計算で六百億円の地方財源が失われたと言われています。本県ではどの程度の税収や譲与税収が減少になったのでしょうか、お尋ねします。
また、増田総務大臣は、法案再可決後の記者会見で、地方財源の減収に対しては国の責任において確実に補てん措置を講じていくと明言しています。知事は、歳入欠損の補てん措置について、その補てんの時期や方法など現時点でどのような見通しを持っておられるのか、また全国知事会長としても地方側の具体的な補てん方法を明確にした上で、速やかな補てんを求めて政府に強く当たることが必要だと考えます。御所見をお聞かせください。
また、補てんされるまでの間、どのような対策を講ずる方針なのか、あわせてお尋ねします。
ところで知事は、道路特定財源の暫定税率関係法案や地方交付税関係法案が年度内に成立しない異常な状況を踏まえ、四月の一カ月間、新規路線のみならず継続路線についても入札、契約しない、継続補修費についても人命にかかわるような緊急に対応すべきものを除いて実施しないという方針をとってこられました。また、道路事業のみならず、その他の事業についても、生活保護を初め県民生活に重大な支障を生じる経費など真に緊急を要する経費を除いて、原則として当面執行を見合わせてきました。さらに、税制関連法案が四月三十日に再可決した後も、道路事業については国庫補助事業、交付金事業は引き続き執行を見合わせることとし、県単独事業は緊急性、必要性に応じて執行することとする方針を出されました。総務大臣が確実に地方財源の補てん措置を講ずると言明された五月一日以降も、交付金事業はともかく補助事業の執行までも見合わせる方針をとられたことについては、大きな疑問を抱かざるを得ません。税法が成立したことにより、知事は県民生活への深刻な影響が回避できる見通しとなったと評価されていたのではありませんか。
そこでお尋ねしますが、知事は、今回の道路事業等の執行停止によって、地域の経済や産業にどのような影響が生じたと分析されているのか明らかにしていただきたい。また、五月一日段階で補助事業についても執行を見合わせた理由について、この点も含めて改めて納得のいく説明を求めます。
次に、福田総理は、道路特定財源はことしの税制抜本改革時に廃止し、二十一年度から一般財源化する方針を表明し、閣議決定も行っています。一般財源化ということは、極めて重大な制度改革であります。地方道路特定財源は、道路に関する費用に充てることを前提に全体の制度が構築されているからであります。
そこで、一般財源化することになれば、軽油引取税や自動車取得税の課税根拠が改めて問われることになります。知事は、全国知事会長として多くの条件を提示した上で、一般財源化を支持されているようですが、一般財源化によって地方の道路整備がおくれたり、困難になったりする事態は絶対に避けなければなりません。いかがでしょうか。
そこで知事は、課税根拠の変更等について、どのような見解を持っておられるのか、お尋ねします。特に、国民から理解の得られるような課税の根拠を一体どこに求めることが適当か、高い御見識をお示しください。
またこの際、地方分権の観点から現在の道路関連税制を大胆に再構築する政治姿勢が必要だと考えます。知事の基本認識をお尋ねするとともに、今後、政府・与党にどのような働きかけをされるおつもりなのか、政治家としての毅然たる対応策をお示しください。
地方財源に関連して、今回創設された地方法人特別税についてお尋ねします。この税は、緊急の課題である地域間の税収偏在を是正するため、都道府県の基幹税である法人事業税の約半分に当たる二兆六千億円を国税化し、それを譲与税として都道府県に再配分するために設けられたと聞いています。創設に当たっては、さまざまな批判もありました。しかしながら、消費税を含む税体系の抜本的改革が行われるまでの間の暫定措置と位置づけ、閣議決定したいきさつもあり、これにより全国の都道府県も受け入れたものだと聞いております。ところが、去る四月二十九日のある新聞によりますと、政府ではこの暫定措置を恒久化する方針で検討に入ったと報道されています。万が一、恒久化検討という新聞報道が事実とすれば、これまでの地方法人特別税創設の経緯をほごにし、地方と国の信頼関係を損なうものであります。政府では、地方法人特別税の恒久化を本当に検討しているのか、知事会としてこの点をどのように把握されているのか、まず知事に確認させていただきます。
次に、ことし断行するとされている税制の抜本改革に向けて、どのような対応をされる考えなのでしょうか。事は地方税財政の根幹にかかわる問題であります。したがって、福岡県知事の立場というより、全国知事会長の立場から、明確な基本認識と政治姿勢を表明願います。
質問「道路特定財源問題をめぐる諸課題などについて」に対する回答を見る
次に、消費者行政についてであります。食品の偽装表示や農薬混入ギョーザ事件などに見られるように、最近とみに食の信頼を裏切る事件が相次ぎ、あるいはまた、お年寄りをねらった振り込め詐欺や還付金詐欺など複雑、巧妙化する悪質商法が蔓延するなどして、消費者の不安が一層広がり、平穏な生活が危険にさらされています。このような消費者の安全、安心が脅かされている実態を踏まえ、本県議会は、本年二月議会において、国に対して、消費者行政の見直しに当たって各省庁縦割りとなっている消費者行政を地方自治体とともに統一的、一元的に推進するために、司令塔となる新組織の早期設置などを求める意見書を提出しました。記憶に新しいところであります。その後、国に設置された消費者行政推進会議において、消費者行政を一元的に所管する消費者庁創設構想が進んでいるようです。強い権限も持たせた内閣府の外局としての組織づくりを内容とした消費者行政推進会議による報告書が、いずれ六月早々にも福田総理に提出される予定と聞いて期待しております。この消費者行政の一元化は、社会が成熟し、国民が豊かな生活を重視、ニーズが多様化する中で、行政のあり方を、消費者あるいは生活者重視に転換する大変意義ある試みであると思います。社会が豊かで便利になる一方で、現状のように、食品や製品の安全への信頼が裏切られ、平穏な生活が脅かされることはまことに残念なことであり、社会や経済の活力にもかかわってくる問題であると言えます。
そこで、知事にお伺いします。国で進められている、各省庁縦割りを是正し、統一的、一元的に推進するための司令塔となる消費者庁創設を中心とする消費者行政の見直しについて、知事はどのようにお考えでしょうか。また、この消費者行政の見直しに対して、知事が会長である知事会が率先して地方からも声を上げていくべきではないでしょうか。また、この消費者行政の見直しは、国の消費者庁創設にとどまるべきではなく、消費者が直接かかわる消費者行政の充実こそが、県民にとって重大な関心事であり、かつ重要なことだと思います。しかしながら、四月二十二日の新聞報道にも見られるように、地方では国の動きに反するかのように縮小される消費者行政として、人も予算も削られているのが、残念ながら地方の消費者行政の実態のようであります。そこで本県の消費者行政はいかがでありましょうか。
本県で特に気がかりなことは、この消費者行政の中心を県消費生活センターに置き、平成十年に本庁行政機構の中から消費生活課という課の名前が消えていることであります。昭和四十三年に設置されたこの消費生活課が、なぜ生活文化課に吸収され、その名を消したのでありましょうか。こうして改めて問うと、課名には掲げずとも、消費者行政内容においてはいささかも劣ることなくなどといった抗弁が予想されますが、課名はまさに行政の意気込みと内容を示すシンボリックなものであります。強化こそあっても縮小はないというのが、今消費者問題をめぐる行政の態度であるはずです。県民にわかりやすい消費者行政を進めるためにも、消費生活課は再度復活されるべきであり、知事の所信のほどを求めます。
質問「消費者行政について」に対する回答を見る
次に、我が国の保健、福祉医療制度の中で、最も深刻な問題となっています長寿医療制度、いわゆる後期高齢者医療制度についてただします。この七十五歳以上の高齢者を対象とする新しい医療制度が去る四月一日に始まって二カ月になろうとしています。二回目の保険料を年金から引き去る日も間近に迫ってまいりました。しかしながらこの医療制度をめぐっては、いまだに厳しい批判や苦情が私たちのもとにも絶えず寄せられています。対応に苦慮するとともに、この制度の今後の推移に大変な不安を覚えているところであります。また、去る二十三日には、民主党など野党四党が、何ら対案を示さないまま再び新たな廃止法案を共同して国会に提出したことが、高齢者に新たな心配と不安を増幅させていることも事実であり、まことに遺憾なことであります。
そこで、この制度について、今、少しばかり経過を振り返って改めて問題点を提起し、一部について早急に改善を求め、実現を促すところであります。三月中旬、被保険者証が送付され、さらに四月上旬には保険料の仮徴収通知が対象となる高齢者の手元に届けられています。それからわずか一週間ないし十日後の四月十五日の年金支給日に年金から保険料が徴収されて、事情をよく知らなかった高齢者から、市町村や広域連合の窓口、さらには県などに苦情や注文が殺到したというのが、これまでの大まかな経過であります。まず、肝心なことですが、この医療制度が、なぜ七十五歳以上のすべての高齢者と、六十五歳から七十四歳の一定の障害のある方たちを対象とした既存の保険制度から独立した制度として創設されたのか、趣旨やその目的も含め多くの人たちに理解されていたとは到底思えません。改めて、この医療制度がなぜこのような枠組みとなったのか、県民にわかりやすく説明願います。また県として、長寿医療制度について果たしてPRや説明が十分行われてきたのでしょうか、お伺いします。
次に指摘されることは、保険料の年金引き去りというこの制度の根幹部分について、高齢者に対して周知徹底が行われていなかったのではないかということであります。多くの高齢者やその家族にとっては、大事な生活費としての年金収入です。事情をよく理解していなかった人たちからは怒りが募ることは目に見えております。年金引き去りについて、改めて県民に納得のいく説明を願います。
次に、全国で六万人以上の高齢者が被保険者証を受け取っていなかったこと、本県でも一万人以上の高齢者が再交付を受けたと聞いております。普通郵便で届いても、被保険者証と気づかず捨ててしまったという事例も身近な高齢者からたくさん聞いております。新しい制度が始まったのに、被保険者証がわからず、緊急に病院に行けないということも多々あったと聞いております。こうしたことに対して県として、市町村や広域連合をどのように指導されたのか、その後、事態は完全に改善されているのかどうかをお尋ねします。
次に、この新しい高齢者医療制度の保険料についてであります。この保険料は、都道府県ごとに主に老人医療費の額によって異なっており、老人医療費が高い都道府県では保険料も高くなる仕組みです。したがって、高齢者の負担軽減を考えて、東京都では都や市区町村が広域連合に公費を投入して保険料を引き下げております。また、幾つかの都道府県においても、広域連合の保健事業などに対して公費を投入するという報道もなされております。
そこで、本県の措置についてお尋ねします。残念ながら、本県は老人医療費が全国一高いため、これに比例してこの保険料も四十七都道府県の中で一番高いものになっています。これは本県独自の課題であり、本県で解決しなければならないことでありますが、このことについて指摘された知事は、まず本県の医療費を適正化することが当面の課題だと説明されています。理屈はそのとおりかもしれません。しかしながら、高齢者の気持ちを考えたならば、いま少し優しさに欠け、心ある方々の気持ちを逆なでしかねないものであります。その真意を改めて説明いただくとともに、高齢者の負担を和らげるためにも保険料軽減に向けた県独自の助成を求め、知事の英断を促すところであります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
質問「長寿医療制度について」に対する回答を見る
次に、本県県産品の輸出振興についてただします。県は去る四月、農林水産部に新たに輸出促進室を設けられました。本年度内に県も出資して設立されると聞いております農産物貿易会社の動きに呼応、対応したものだと見ております。確かにこのところ本県の農産物輸出は、最近とみに有名になった本県特産イチゴや八女茶を初めとして毎年増加し、平成十八年度には八億二千万円の実績を上げているようです。県民の一人として非常に喜ばしく思っています。
ところで、この農産物輸出会社の設立については懸念されることもあります。本県の青果物卸売業者が直接海外の卸売業者と輸出入の取引契約を結ぶなどして、民間主体で新たな取り組みが始まったやさきのことでもあるためです。本来、行政の役割は民間の努力を応援し、事業拡大のために支援していくことではないでしょうか。新しい県出資の貿易会社が、いわば官業がこれらの民業を圧迫するおそれはないのか、また、そもそも新しい貿易会社の役割にはどのような構想が描かれているのか、まず知事にお尋ねします。
ところで、これまで我が会派は、この県議会の場で、農林水産物のトップセールスによるPRや伝統工芸のアンテナショップの設置など、県産品のPR強化を一貫して主張してまいりました。国内外から多くの訪問客が集まる場所、例えば福岡空港、北九州空港やJR博多駅、西鉄福岡駅等々に県産品のトータルなアンテナショップを設置してはいかがでしょうかと具体的に提唱してきたところです。福岡県内には加工食品、服飾製品、工芸品など、本県固有の歴史や文化の中ではぐくまれてきたすぐれた地場産品があります。欧米はもとより、アジア諸国の富裕層やハイセンスな刺激を求める若者たちを中心に、今、日本文化が浸透し、日本的価値が高く評価されています。日本製品への需要は今後世界的に拡大し、戦略を間違わなければ本県産品も必ず世界に評価され、輸出は飛躍的に伸びていくものと思っています。
そこで知事にお伺いします。県産品の総合的アンテナショップ設置については、我が会派提唱の意のあるところを十分に酌んで対応が進んでいるものと判断しますが、どのような見通しになっているのか、まずお示し願います。
次に、県行政が担うべき輸出振興という政策面から考えるならば、既に農林水産部内には福岡県地域食品輸出振興協議会という任意の組織があり、生産者や民間業者の事業を支援するとされています。本来、このような組織とその取り組みの強化が最も望ましいところだとは思いますが、この組織が扱っている品目が食品に限定されているようです。しかも、どうしたことか、余りその活動実態が伝わってこないようです。
そこで知事に伺います。福岡県の名産品の輸出を幅広く支援、促進するため既存の組織を大幅に拡大、改編し、知事がトップとなって広く世界に打って出る県産品の輸出振興策を進めるべきだと考えます。これにより本県が誇る逸品、名品を世界に発信し、福岡県のイメージアップと本県経済発展に大いに貢献するものと思いますので、見解をお示し願います。
質問「本県行政における輸出振興策のあり方について」に対する回答を見る
次に、農政問題について伺います。改めて申すまでもないことですが、今、世界的な原油高、穀物高を背景にした食料安全保障の危機が叫ばれています。こうした情勢の中、我が日本の食料自給率は、皆さんよく御存じのように、一九六〇年代の七〇%から二〇〇六年度には三九%にまで低下しています。このように急激に自給率が低下した先進国は、他に例を見ないところであります。欧米諸国は、逆にいずれも戦後徐々に引き上げています。比較的低いと言われたスイスでも約五〇%、他国はこれを大きく上回る自給率を維持しています。つまり食糧は戦略物資であるというのが世界的な常識であり、古い言葉で言えば兵糧攻めに備えることは、平時から常に意識しておくべきことであります。今はまさに、日本の食料、それを担う農業のあり方、将来方向を国民挙げてじっくり議論するチャンスであると考えます。
そこで知事にお尋ねします。全国の自給率が低いと叫ばれる中で、本県の自給率はさらに低い一九%と聞いています。いろいろと事情はあるようですが、各県もまた自給率を高める努力をしないと、全国的にも高まらないのも事実であります。知事は、この県内自給率の数値をどのようにとらえているのか、また高めるための方策についてどのように考えているのかお答え願います。
ところで、自給率を高める方策の一つとして、今、特に飼料価格の高騰を考え合わせますと、畜産の飼料自給率を高めることが緊急の課題ではないでしょうか。本県の飼料自給率は一六%と国の飼料自給率よりも低いだけに、その必要性はなおさらであります。このような中、最近、飼料自給率向上を目的とした稲発酵粗飼料や飼料用米が注目されています。特に東北方面では、食用には向かないが収穫量が異常に高い米を家畜用に回す実験も始まっているようです。これらはもともとが水稲であり、災害等非常時には食用としても活用できる可能性があり、食糧確保の観点からも有望な作物ではないかと考えております。
そこで、本県の稲発酵粗飼料と飼料用米の生産状況及び県としての今後の対応方針についてお答え願います。
次は、米政策についてであります。田植えの本格的なシーズンを迎えようとする中、ことしほど米の生産調整の行方が注目されている年はありません。国では、米の流通を原則自由化し、生産調整も農業者、農業団体が主体となって取り組む仕組みを導入しましたが、生産調整を上回る過剰作付は毎年ふえ続け、二〇〇四年産の二万五千ヘクタールから二〇〇七年産では七万一千ヘクタールまで拡大し、米の消費量の減少と相まって、米価の大幅な下落をもたらしている最大の要因であります。国では、米価を安定させるため、昨年政府米を三十四万トン積み増すなど緊急対策を講じましたが、過剰作付の解消策として、同じ手は打てないのが現実だと考えます。本年産の調整がうまくいかないと、米の消費量が減少する中で、需給バランスが完全に狂い、米価が大幅に下落するのではないかと、生産者は田植えを前に複雑な心境ではないでしょうか。まじめに生産調整に協力した生産者が、結果的に損をするようなことはもはや許されません。
そこで知事にお伺いします。生産調整の確実な実施に向けて全県挙げて取り組む必要があると考えますが、本県ではどのように取り組んでいるのかお尋ねします。
また、このように米価の下落が続く中で、少しでもコストを下げるためには、米を含めた土地利用型農業の効率的な生産体制づくりが緊要と考えますが、県としてどのような対策を講じているのかお答え願います。
質問「農政問題について」に対する回答を見る
次に、水産問題をお聞きします。まず、水産資源の管理、漁業取り締まりについてお尋ねします。全国的に水産資源の減少が深刻化しているため、いわゆる資源管理型の漁業が推進されているようです。福岡県でも漁業者の自主的な管理とその取り組みに対して、県として支援を行っているようで、例えば糸島加布里のハマグリなど、各地で成果を上げていると聞いております。しかしながら、こうした漁民と行政の努力にもかかわらず、最近のマスコミ報道等によりますと、市場に流すと値の高いアワビやナマコなどの密漁が全国で頻発しているようです。先日もテレビで特集番組が組まれて、私もたまたま目にしたところでもあります。資源枯渇にもつながる密漁行為によって、本県の漁場が荒らされることは到底許されないことであります。
そこで知事にお尋ねします。沿岸域のアワビやナマコなど大切な福岡県の資源を守るため、密漁に対して取り締まりの強化と厳罰で臨むべきであります。その密漁の実態とともに方針を示してください。
次に、有明海のノリ養殖漁業の中で大きな課題であった、ノリ小間の貸し借り問題についてであります。これまでにこの問題の解決に向けては、我が会派は幾度となくただしてきました。この結果、平成十九年度までにノリ現業者に対する転廃業者のノリ小間の再配分を確定させました。これにより、ノリ養殖をめぐる、いわば不在地主と小作の関係は完全に解消され、適正化が実現したと聞いております。これは極めて評価されることであります。
しかしながら、改めて気がかりなこともあります。水産業についても他産業以上に高齢化が進行しております。今後後継者に恵まれず、自営の道を閉ざされたノリ養殖業者が、かつてのように再びノリ小間の貸し借りを行うなどといった事態が予想されないわけでもありません。こうした事態も想定して、どのような再発防止策を講じていくのか、具体的かつ明確な方針をお聞かせください。
最後に肝心のノリ養殖についてであります。平成十九年度は水温が高く、漁期が例年に比べて一カ月も短かったことから、ノリ生産状況が心配されるところであります。どのような結果となっているのか、具体的にお示し願います。
質問「水産問題について」に対する回答を見る
次に、教育問題についてお尋ねします。ことし三月二十八日、新しい小中学校学習指導要領が告示されました。前回の学習指導要領の改訂は、国際的な学力調査で我が国の結果が思わしくなかったことも相まって、ゆとり教育批判の的とされた面がありました。事実、私たちも学力低下の原因がゆとりを基本理念とした前回の学習指導要領の改訂と、これに基づく学校教育にあったとみなしています。それだけに今回の学力向上を基調に授業時間をふやした新しい学習指導要領については、大変期待しているところであります。
また、今回の学習指導要領改訂に当たり特に注目されることは、その一部について前倒し実施の方針を明らかにしているところであります。この点に、過去の反省に基づき、今回の学習指導要領改訂により児童生徒たちの学力向上を目指そうとする文科省の意気込みも伝わってまいりますが、もちろんそれを進めていくのは各学校現場においてであります。果たして、このような前倒し方針について、本県の学校現場においてうまく対応できるのかどうか、本県教育行政の過去の経緯から考えると懸念しないわけにはまいりません。
そこで教育長に伺います。まず、今回の学習指導要領改訂の内容の大枠について説明いただき、それが児童生徒の学力向上にどう明確につながると判断されているのか、また新学習指導要領の実施に当たっては学校現場でどのような条件整備が求められているのか、見解をお聞かせください。
次に、前倒し実施についてであります。学習指導要領改訂に伴い前倒しで授業時間がふえるのは初めてのことのようですが、全面実施を円滑に進めるためにも前倒しに積極的に取り組まなければならないと考えています。小学校高学年に導入される外国語活動については各校の独自判断で実施されるなど、先行実施については学校判断によるものがかなりあり、学校間でばらつきが出てくるのではないかと気になるところでもあります。県教委として、この前倒し実施についてどのような見解に立っているのか統一見解を示し、各学校に実施を促すべきと考えますので、その抱負をお示し願います。
次に、PTAについてお尋ねします。アメリカでは古い歴史を持つこのPTAも、我が国においては第二次世界大戦後、連合国軍総司令部、つまりGHQが教育民主化政策の一環として設立と普及を奨励したことから始まったと聞いています。昭和二十五年にはほとんどの小中学校にこのPTAが組織されたため、その余りにも早い組織化に、指導したGHQ自身が驚いたというエピソードが残っているようです。しかしながら、最近のPTAは雑事が多く、また夜や週末の出事が多くて役員のなり手がないとか、PTA活動に参加する人が固定化し、会員ではあるが全く参加しない人が大半などが実情のようです。PTAによっては、特定の内容に限って活動を行ったり、活動にポイントを設け、活動参加に対するノルマ制を行うなどの例も見られるようです。もともとPTAとは自発的参加による社会教育団体と位置づけられているはずですが、入会時の意思確認をやっているところは皆無のようです。子供の入学とともに自動参加となるところから、PTAの主体性がそがれ、学校運営から派生する雑事を受け持つような例が多数見られるのではないでしょうか。また、一部では事務局がサロン化したり、あるいは役員が一部の人に独占され他を寄せつけないムードを醸すなど、PTA自体に問題を抱えている面も大いにありそうです。これでは、そもそもPTAとは何ぞやと、その存在意義が疑われかねません。私たちは子供の幸福を願って、親と教師がともに学習し、実践していく社会教育団体がPTAの役割だと考えています。また、その役割の重要性は今もいささかも変わりないと考えています。そして、こうしたことを総合的に判断すると、今大きな曲がり角に立っているこのPTAについて、やはり行政として新たな取り組みが求められているのではないかと考えるところです。
そこで教育長にお伺いします。保護者がPTA活動の重要性を認識し、主体的に活動に参加するような新たな取り組みが必要だと考えますが、県としてどのような対策を講じられているのかお尋ねします。
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次に、県立美術館の将来構想についてお尋ねします。知事は、福岡県の今後の振興方針として、昨年の知事選挙に際し十四の基本政策を明らかにし、この中で文化と芸術の振興を基本政策の一つとして挙げられたことは、高く評価したところでありました。とりわけ芸術活動の拠点として、新しい県立美術館の将来像や建てかえについて検討すると明言されたことは、大変心強く受けとめていました。県立美術館は、本県の文化芸術政策の柱をなすものであります。新しい県立美術館の建設については、長年美術関係者を初め多くの県民が望んできたことであり、したがって昨年六月県議会で、我が会派が代表質問で今後の取り組みについて知事の抱負をただしたのは当然の成り行きでありました。現在は有識者による検討委員会が設置され、ことしの夏をめどに県立美術館の将来像について報告が出されると聞いております。県立美術館は本来、県の文化の力を内外に示し、本県の芸術文化の振興の拠点となるべきものであることを考えれば、検討委員会に任せるだけでなく、知事自身が美術館建設の意欲とそのコンセプトを県民に示し、その機運を盛り上げるべきであります。雄県福岡にふさわしい、県民のみならず全国から、またアジアからの来訪者を魅了する美術館をつくるには、何よりも知事の強い決意が必要であります。知事は、このことに関してはっきりとした決意をいまだ表明されていませんが、検討委員会で検討が進められ、新たな県立美術館の方向性が定められようとしている今こそ、知事として、県立美術館建設について明確な決意を表明すべき時期であります。新しい県立美術館の建設について、知事の力強く明確な決意表明をお願いします。
質問「県立美術館問題について」に対する回答を見る
さて、私は代表質問の最後に、本県現職警官の不祥事についてただしておきます。去る五月十八日、戸畑警察署の五十六歳の巡査部長が、未成年に売春をさせていた罪で逮捕されたと新聞やテレビで大きく報道されました。本来、取り締まりを行うべき側の人間が、未成年者に売春をさせていたなどということは言語道断なことで、私自身いまだに信じられないというところでもあります。
ところで、最近この件を初めとして警察に対する県民の期待と信頼を根底から揺るがすような不祥事が相次いでいます。これは大変気がかりで看過できないことであります。新聞報道などにより、昨年五月に警部補が重機を使用した泥棒に捜査情報を漏らしてお金をもらっていたという事件から今回の売春関与まで数えてみますと、何と一年間で逮捕者が五人も出ているようです。不祥事は過去にも起きており、その都度、幹部の謝罪と再発防止宣言がなされてきました。しかしながら、減るどころか逆にふえているということは、単に一部警察官のモラル欠如といったことではないのではと想像させるものであります。このままで本当に大丈夫かという、疑念とも心配とも言えぬ思いがわいてくるのをとめようもありません。
一方、私は警察副委員長として、警察官のめいめいが県民生活の安心、安全のために命をかけて働いている現場を見てまいりました。また、警察学校卒業式では、正義と信念に燃える新任警官の輝くひとみもつぶさに目にしています。また、身を挺して凶悪犯と対峙し、事件を未然に防いだり解決して、いかに警察という存在が非常に頼もしいものであるかを痛感させられたこともあまたありました。最近で言えば、福岡市博多区で発生した、いわゆるデリヘルの運転手に対するけん銃発砲事件の犯人をスピード検挙した事例や、福岡市早良区で発生した連続通り魔事件の被疑者を早期検挙した事例、さらには佐賀県武雄市の入院中の消防団員を誤って射殺した犯人を、逃走先の路上で発砲されながらも素手で検挙したのもまた、福岡県警警察官であります。一連の不祥事が、こうした純粋な現場のやる気や正義感に水を差し、県警一万有余人の士気が低下するようなことがあってはならないと、私は強い危機感を抱いております。
そこで警察本部長にお尋ねします。今回の警察官の逮捕を初めとした連続する警察官の不祥事を見て、福岡県の警察組織で今、何が問題なのか、そして今後警察官が不祥事を起こさないようにするために、どのように取り組まれるおつもりなのか、福岡県警察のトップとして、信頼回復に向けた力強い決意とともにお聞かせください。
質問「警察問題について」に対する回答を見る
以上で質問を終わります。(拍手)
まず、学習指導要領改訂の大枠等についてでございます。今回の改訂は、みずから考える力や豊かな人間性等をはぐくむという従来の理念は継承しながら、これを効果的に実現するための手だてを確立しようとするものであります。具体的には、道徳教育のさらなる充実とともに、学力調査で課題が見られました思考力等の育成を重視した上で、理数教育、体験活動の充実や、それを可能とする授業時数の増加等を図ったものでございまして、学力向上を図る観点から、新学習指導要領の着実な実施が必要と考えております。そのためには、教師が子供と向き合う時間の確保が重要でありまして、国への要望等によりまして、必要な条件整備を図ってまいりたいと考えております。
次に、新学習指導要領の先行実施についてでございます。この新学習指導要領は小学校では平成二十三年度から、中学校では平成二十四年度から全面実施されることとなっておりますけれども、学力向上等の課題に対応するために、理数教科等は先行実施をいたしまして、その他の事項につきましては可能なものから早期に取り組むこととされております。このため、県教育委員会といたしましては、管理職や教員、市町村関係者に対する研修会の開催等を通じて、こうした趣旨を徹底いたしますとともに、各学校の指導体制の充実に努めまして、円滑な先行実施に取り組んでまいりたいと考えております。
最後に、PTA活動に対する県の取り組みについてでございます。PTAは子供の健全な育成に向けまして、主体的に学習し、活動する団体でありまして、会員の参画意欲の向上が大変重要でございます。近年、社会環境の変化等によりまして、活動へ参加する保護者が固定されておるような現状も見受けられるところでございます。このため、すべての保護者が家庭での実践を行いますアンビシャスふくおか家庭教育宣言事業の展開とか、各種の研修会での指導、支援等に努めておるところでございます。今後さらに、授業参観などの学校行事とPTA行事をあわせて開催するなど、多くの保護者が参加できる有効な事例の情報提供などを行いまして、PTAと連携をして積極的に推進してまいりたいと考えております。
答弁に先立ちまして、まずおわびを申し上げます。この一年間に本県警察官の不祥事が相次いで発生していることは極めて遺憾であり、とりわけ今回の戸畑署員による児童福祉法違反並びに売春防止法違反事件につきましては、職員が深く経営に関与するなど極めて悪質な事案であると認識しております。ここに県議会を初め県民の皆様に対し、深くおわびを申し上げる次第であります。
それでは、御質問についてお答えいたします。
県警察といたしましては、これまで職務倫理委員会を設置し、職務倫理教養の充実と職員に対する身上把握、指導の強化等を図るとともに、採用試験制度の見直しを行うなど、さまざまな不祥事防止対策を講じてきたところであります。しかしながら、これまでの取り組みにもかかわらず不祥事が相次ぎ発生していることは、各種防止対策が形式的に流れ、職員の末端にまで浸透し切れなかったことなどの問題があったと真摯に反省しているところであります。このため、現在これまでの事案についてつぶさに検証を行っておりますが、例えば身上把握、指導において、個人の私生活の領域にまではなかなか踏み込めなかったなどのことも浮き彫りになってきたところであります。
次に、再発防止に向けた取り組みについてでありますが、このような現状を踏まえ、直ちに緊急署長会議等を開催し、幹部の意識改革などを指示するとともに、職員の身上把握、指導のあり方等に関し真剣な討議を実施し、組織を挙げて危機意識の共有を図ったところであります。
また、今後一連の不祥事が発生した背景に至るまでさらに分析、検討の上、より実効性のある職務倫理教養や身上指導等を推進するとともに、職員が誇りと使命感を持って生き生きと職務に邁進できる職場づくりを行うための新たな検討組織を発足させることとしております。
最後に、県警察といたしましては、一連の不祥事を重く受けとめ、再発防止に全力を尽くしていくことはもちろんでありますが、県民の皆様が安全、安心を実感できる地域社会の実現に向け、暴力団対策を初めとする各種活動に全職員が一丸となって取り組み、県警察に対する県民の負託にこたえていかなければならないと強く決意しているところであります。